2024年2月7日水曜日

ハサミを研ぎたいのです。

大正ロマンの香りがプンプンする絵羽織を、平安貴族っぽくリメイクしました。

このデザインはお客様のたっての希望です。

後ろにはちゃんと家紋も忘れずに残しておきました。

これが元の絵羽織

着物のリメイクはほとんど絹ですが、今回は鋏の切れが悪くて、それでもって、この生地の

地模様は、まるで綴れ帯のように裏に沢山の糸が通っていて、白地の模様は胡扮が施された上

に、模様が描かれていて、切りにくい切りにくい、硬いところがあったり柔らかいところがあ

ったり、今はもうこんな手の込んだ生地はないでしょうね。

で、腕が悪いのにぼやきますが、切れ味が悪い鈍ら鋏で難儀しました。

えっ!言ってる意味がわからない?

刃物の切れが悪い事を昔から鈍ら(ナマクラといいます)。

何時も、包丁や鋏の斬れが悪くなると、何ヶ月に一回和歌山から来てくださる、研屋さんにお

願いするのだけど、「トギー、トギー」って近所を回ってくれて、その声を聞いたら家の中の刃

物をお願いしていたんだけど、2・3年前位から来てくれなくなりました。

「どないしはったんやろー、引退するにはまだ早いよなー」なんて思いながら。

最近は、私等みたいな、縫いもんをする人間には本当にやりにくい、生地やさんはなくなる

し、お気に入りの材料やさんも次々閉店。

着物解きや、洗い張りも京都まで行かなあきません、昔は(出たー、昔話が)近所になんぼで

もあったのになー。

やりにくい世の中になりましたわ!

最後はボヤキで締めます。


 

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