2023年11月3日金曜日

一気に読んでしまいました。


 本の装丁が気に入り購入、中身もとても興味深く。

寝る間も惜しんで一気に読了。

そして深夜に読み終えた後、マスク捨てる犯人を、見つけることができましたよー。

私も洋服のお直ししますが、この本の中身は、服飾美術館で2百年から3百年前の劣化した洋

服の修理をする補修士さんのお話です。

私の仕事とは、レベチです。

日本にそんなのがあるのを初めて知りました。

古い絵画や、彫刻などをお修理するのは、日本にも海外でもあるし、昔「冷静と情熱の間」と

いう本を読んだときも、フレンツェで絵画修復を主人公がしていました。

そりゃ洋服も、美術的価値があるものは、お修理して保存しなくては。

読み進んでいくと、ファッションの歴史がよくわかります。

昔は、ファスナーもなくて、今とは作る工程が全く違います。

ドレスに体を合わすべくコルセットやおしりに張りを出す下着(バッスル)をつける、

コルセットでウエストを締め上げて、10センチ以上もサイズダウンしたとか。

靴の左右ができたのは19世紀くらいなんですって

そして男性の服にも豪華な刺繍が施されています。

服飾美術館には、そんな大昔の洋服や靴もあるし、今どきのファストファッションの洋服も貯

蔵されているとか。

調べたら本当にありました、京都に。

ある有名な下着メーカーの社長さんがお作りになったらしいの。

洋服の歴史がよくわかります、行ってみたくなりましたわ。

で、内容はそこに関わる人たちの話なんだけど、洋服が大好きで、それぞれの、つらい秘密に

束縛されながら、少しずつ氷が溶けるように心を通い合わせて行くお話、ざっくりですけど。

その中でのお気に入りの言葉がありました。

「洋服は死なない」ほんとです、手を加えれば、服でも着物でもいくらでも生きてくれます。

時間を忘れて深夜まで、針や、ハサミを使いこなし慎重に作業する、修復士の描写が、眼の前

にあるように私には見え、時間を忘れて読んでしまいました。

ただ、文章の運びが、誰が言っているのかわからないところがあって、読みづらさはありまし

たけど、今どきのお若い作家さんの特徴かも。

ともかく、久しぶりに夢中になって読みました。

最近は家庭に裁縫道具のないお家が多いと聞きます、だから私のようなもんでも仕事ができる

のだけれど、布や糸でチクチクするのって楽しいのにね!

この本の中の人々のように手仕事に夢中になってくれたらなー、そしたらサイズが合わなくな

っても、かぎ裂き出来ても、捨てないで、またお修理して着ることができるのに。

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