終末期医療がテーマの現役の女医さんが書いた本です。
サイレント・ブレスって、静けさに満た日常の中で、穏やかな週末気を迎え
ることをイメージする言葉だそうです。
これがなかなか難しい。
作者は社会人を経て医大に入学の後子育てをしながら医者になりおまけに本
も出すという、何というスーパーウーマンでしょう 南 京子さん。
テレビのコマーシャルにあるような綺麗事ではない介護の現実を医師ならで
はの視点で、とても描写が専門的で細かくて。
介護の経験豊富な私には、ここまで丁寧に描いてくれて、「うんうん」「そ
うそう」「あるある」と頷きながら、読みすすめました。
内容的には6のプレスがありそれぞれのエピソードで構成されていて、とて
も読みやすく、人生の最終章を大切に描いています。
主人公はじめスタッフや周りの人たちも魅力的なキャラで暗くなりがちな
内容をカバーしてくれて、とてもいい感じ。
治る病気なら、思い切り治療してもらえばいいけれど、治らない病気など
は、人間の尊厳を無視するような延命措置など、患者本人は苦しいだけで、
残った者の自己満足でしか思えないように、常々感じていました
(少し乱暴な言い方かもしれないけど。。。)
もう食べることが出来なくなっら、胃瘻も点滴も何もしてほしくない、安ら
かに朽ちるよう、そして愛する人に見守られながら、家で死を迎えたいと心
から思います。
これからますます高齢化社会に突入していく日本で、患者も、介護する人
も、医療関係者もこの辺のところもっと掘り下げて考えていかなくてはと
思いましたわ。
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