大槻能楽堂で、自主公演能です。
最初に文芸評論家の馬場あき子さんが源氏物語の宇治十帖のお話を、かいつまんで説明をしてく
ださいました。
そのお話を聞かないと、本日の能は理解できないかもしれないと仰って、平べったく私にもわかる
ように、噛んで含めるように、お話してくださって。。
内容は、二人の貴公子に愛された、浮舟という女が、二人の愛のはざまに悩み苦しみます、
こうゆう事態になったら大抵の女性は死を選んだらしいのです。
浮舟は死ぬ事もできず行方不明になり旅の僧に出会い心細い身の上話を語ると言うお話。
舟の上に乗っていることになっているから、動きが少なく、睡魔との闘いでしたわ。
二人の男性に愛されたくらいで、死ぬなんてねー。。
そんなん、私何回死ななアカン事になるやろね!!(笑)
今回は衣装も綺麗で、それに大皮(大鼓)の音がいつもより、高く響いて、うつつ心から正気へとい
ざなって下さいましたわ。
一つ気になったのは、後ろにいらした老夫婦。
奥様がとても厳しいお方で、ご主人が、ちょっとお話をしようものなら「黙ってなさいっていったでし
ょ!(怒)}
中入りで「タバコがすいたい」とご主人が言ったら、「タバコなんか誰も吸ってない我慢しなさい!
(怒)」
見かねて、横のご婦人が「ちょっとお外で吸ってきやはったら?」ってアドバイスしてはりましたわ。
長い夫婦生活の間に何があったのかもしれませんが、そんなに、ボロンチョンにご主人をみんなの
いたはる所で、叱る事はないと思うの。
そんなに嫌な相手なら、一緒にこなければいいのに。。
浮舟の男女の愛、後ろの席の男女の愛??
愛にも色んな形があるもんですなー。