2018年4月14日土曜日

おらおらでひとりでいぐも

娘に勧められて、読みました。

芥川賞受賞作で、作家さんが年齢が近いということもあり、気にはなっていたのです。

買って読むほどでもかなーと思っていたら、勝手に買って(駄洒落のつもりは無いのですが^^)

自分は読まずに「お母さんこれ読んだら?」ってなんやろねー。


東北出身の70過ぎのお一人様暮らしの女性が、老いて行く不安や寂しさなどを抱えなが

ら、惚れぬいたご主人の思い出や、離れて暮らす娘や息子の事など、独特の文体で書か

れています。(大好きだった、と書かずに惚れぬいたと書いてはる)

私もそのようなことがあるのですが、頭の中がぐちゃぐちゃと煩わしく思考が溢れてしま

うときがあり、それを彼女は、柔毛突起物と表現して。

それを楽しみながら、巧く描かれていて。

独居老人が主人公だと、面白みの無い話になりそうなのだけど、濁点の多いリズミカルな

表現で、それでいて、ありふれた言葉ではなく作者独特の言葉で、表現されていて、老人

のリアルが、「ほんまほんま、そやそや」とうなずく所が一杯。

一番気に入った件は、「娘が老けてくところを見るのは自分が老けるより辛い」ほんまや

わー。。

地方の言葉って、沖縄に行ったときもそう思ったけれど、標準語では言い表せない、深い

趣があって、それを逆手に取ったと言ったら叱られるけど、音読するとジャスの様。

主人公はいつも46億年ノートを大事に持ち歩きます。

太陽系が出来てから地球の歴史を書いてるノートを持つってどんなお婆ちゃんなん。

やはり只者ではない、「おらどは、途上の人」と言い切る主人公の強さ、身体が弱ってき

ても一人で力強く、死に向かって行くのやろなー。

娘が私に読ませた下心見たりってとこかな!

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