知り合いに洋酒メーカーに勤めている人がいてね。
ふと話の間に、「今度玉鉄さんが、NHKの蓮ドラに出はるんやって、竹鶴政孝さんの役で、主人公なん
よー、楽しみやわー。。」と玉山鉄二さんファンの私が、言ったら。
「竹鶴さんの本あるで、読むか?」って言うのです。
市販されていない本だそうで、なおの事読みたくなり、遠慮なく頂きました。
お題は「ヒゲのウヰスキー誕生す」です。
広島の造り酒屋の跡取りになりかけていた、竹鶴政孝さんが、洋酒製造に興味を持って少しの間だ
け、勉強するつもりで、足を踏み入れた洋酒業にどっぷり浸かり、やがて日本最初のウィスキーを造る
にいたる半世紀の記録です。
大正7年にたった一人で、イギリスに渡り,ひたすらスコッチ造りの技術を学びそこでイギリス女性にめ
ぐり合い、帰国してから二人で、色んな困難を乗り越えてニッカウヰスキーを興すのです。
1962年に,イギリスのヒューム副首相が,来日した折に「一人の日本の青年が万年筆とノートでウィス
キー製造の秘密を全部盗んでいった、とまで言わしめたそうですよー。
誰に頼ることなく、たった一人異国で、酒造工場に飛び込み、言葉もままならないのに、工場の設備、
気候、原材料、職工さんの賃金まで、くまなくノートに書き写し、皆の嫌がる蒸留釜の掃除まで率先し
てやり、釜の構造を学ぶんです。
”物づくりを学ぶってこうでなければって”言うお手本です。
昨日か今日の新聞で、どっかの大きな会社が、団塊の世代がリタイヤするので、技術のノウハウをデ
ーター化して、若い人達に引き継いでもらおうとかしているって書いていたけど、そこまでせなあかん
のでしょうか?
私も、いっぱしの技術の世界に生きてきたけれど、教えてもらいたかったら、教えてもらわなければな
らない人が、努力して、技術を盗み取るぐらいでないと、身につかないのでは。
「ほら、ここにデータがあるでしょ、これ見なさい。」なんてだめでしょ!
私古いでしょうか、古いのでしょうねっ!!
この本読んでいたら、ウヰスキーが飲みたくなって、チビチビ飲んでいたら、やたらミスタッチして、な
かなか仕上がりません。
この辺で止めときます。
0 件のコメント:
コメントを投稿
「Mのページ」を、最後までお読みいただきありがとうございました。