母はまだ現役で和裁の裁縫士をやっていて、家でチクチク縫っておりました。
出来上がる着物を横目で見ながら私は、宿題したり、テレビ見たりしてましたのよー。
ある日いつもの通りテレビ観ていたら、母が急に「アッアーッーー!!」ってまるで断末
魔のような叫び声をあげたのです。
今でもその声は、耳に残ってますわー、覚えてますよ、昨夜の夕食のおかずは、
忘れていても、そんなしょうもないことは、変に覚えているもんなんです。
綺麗な柄の絵羽織を裁断していたその時、寸法を間違えて切ったらしいのです。
そのときの母の頭の中に金銭登録機(古いです)の音がガチャガチャチーン♪っと鳴ったか
どうか知りませんけど。
ジャーン♪ 買取です。
その忌々しい失敗した布が、箪笥の底から先日出て来ました。
で、リメイクしましたの、前置きが長くて、申し訳ありませんが。
染の名古屋帯と、大き目のトートバッグ、それから吾妻袋に。
そんなおっちょこちょいのDNAを引き継いだ私も、裁断間違いありますよ、自慢じゃない
けど。
でも私は洋裁のほうだから、布も余裕あるし駄目ならデザイン変更できるし、それで切り
抜けてきました。
和裁は、残念ながらそんな訳にはいけません、このような絵羽織ならなおさら、柄があり
ますもの、和裁の道に進まなかったのは、良かったわ。
失敗して、一々買取していたら、何してるこっちゃらですもん。
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