昨夜は、室谷有利子さん主催の「彩々サロン」で、本読み会でした。
瀬戸内寂聴さんが、現代語訳された今昔物語です。
45編ある中、「蛇になって男を追った女」いかにも瀬戸内さんらしいお題の付け方ですわ。
講師は戯人舎の森下昌秀氏。
参加者全員で、初見で声を出して順番に読んでいくのです、寂聴さんらしく艶っぽいお話なんだけ
どやはり仏教に絡んだお話なので、漢字があーあー難しい。
読むのさえ大変なのに字が読めない日本人なのに、情けない、あーあー情けない。
声張らなくてはならないし、感情も入れないと、必死に読み進むのですが、そのために内容がさっ
ぱりつかめない。
二回目からやっとどんなお話か理解できましたわ。
解ると、突っ込みどころ満載で、不思議さも満載で、読めば読むほど、「これはないわー」とか言い
合って話が膨らみます。
膨らんだついでに、同じ今昔物語の中の「蜘蛛の糸」の話に飛んで、斜め前のマダムが
「私あのお話嫌いやわー、がっかりしたわー」と仰って。
そう、皆知ってる教科書にも載っていたお話。
カンダダは、お釈迦様が垂らしてくれた糸にしがみ付き、後から来る罪人達に「来るなー」と叫んで
そこでプツンと糸が切れてしまうの。
そこで考えましたの、カンダダは、悪い人なのかしら、悪い人だけど、一度だけ蜘蛛を助けたから、
お釈迦様が糸を垂らしてくれたのですよ、選ばれし人よ。
地獄から這い出たかったのに、他の罪人達が下から追いかけてきたら、そりゃ怒りますよ。
沢山の人が一本の糸にしがみ付いたら切れてしまうもの。
「くるなー!!」と叫んだとたん切れてしまいのですが、私も同じ立場だったら「来んといてー!」
と叫ぶと思う。
でも子供が読むには、それも教科書では、「わっかるわー」と言うわけには行かないわ。
「みんなで、助け合って行きましょう」だもの。
優しい人には、カンダダは、やはり情なし男なんですよ。
一つの話で、色んな方向に話が進んで楽しい時間でしたわ。
おまけに、カンダダ嫌いのマダムのお孫さんが、お能を演じると聞いて、早速その公演にご一緒さ
せていただくことに。
話膨らむにも、ほどがあります。
追記:カンダダなのに、カンジダって書いてしまって、後であわてて書き換えました。
なんと言う書き間違い、私の投稿は、目が離せません!
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