2016年11月9日水曜日

本読み会で「今昔物語」



昨夜は、室谷有利子さん主催の「彩々サロン」で、本読み会でした。

瀬戸内寂聴さんが、現代語訳された今昔物語です。

45編ある中、「蛇になって男を追った女」いかにも瀬戸内さんらしいお題の付け方ですわ。

講師は戯人舎の森下昌秀氏。

参加者全員で、初見で声を出して順番に読んでいくのです、寂聴さんらしく艶っぽいお話なんだけ

どやはり仏教に絡んだお話なので、漢字があーあー難しい。

読むのさえ大変なのに字が読めない日本人なのに、情けない、あーあー情けない。

声張らなくてはならないし、感情も入れないと、必死に読み進むのですが、そのために内容がさっ

ぱりつかめない。

二回目からやっとどんなお話か理解できましたわ。

解ると、突っ込みどころ満載で、不思議さも満載で、読めば読むほど、「これはないわー」とか言い

合って話が膨らみます。

膨らんだついでに、同じ今昔物語の中の「蜘蛛の糸」の話に飛んで、斜め前のマダムが

「私あのお話嫌いやわー、がっかりしたわー」と仰って。

そう、皆知ってる教科書にも載っていたお話。

カンダダは、お釈迦様が垂らしてくれた糸にしがみ付き、後から来る罪人達に「来るなー」と叫んで

そこでプツンと糸が切れてしまうの。

そこで考えましたの、カンダダは、悪い人なのかしら、悪い人だけど、一度だけ蜘蛛を助けたから、

お釈迦様が糸を垂らしてくれたのですよ、選ばれし人よ。

地獄から這い出たかったのに、他の罪人達が下から追いかけてきたら、そりゃ怒りますよ。

沢山の人が一本の糸にしがみ付いたら切れてしまうもの。

「くるなー!!」と叫んだとたん切れてしまいのですが、私も同じ立場だったら「来んといてー!」

と叫ぶと思う。

でも子供が読むには、それも教科書では、「わっかるわー」と言うわけには行かないわ。

「みんなで、助け合って行きましょう」だもの。

優しい人には、カンダダは、やはり情なし男なんですよ。

一つの話で、色んな方向に話が進んで楽しい時間でしたわ。

おまけに、カンダダ嫌いのマダムのお孫さんが、お能を演じると聞いて、早速その公演にご一緒さ

せていただくことに。

話膨らむにも、ほどがあります。




追記:カンダダなのに、カンジダって書いてしまって、後であわてて書き換えました。
    なんと言う書き間違い、私の投稿は、目が離せません!





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